事故状況
令和元年5月8日(水)滋賀県大津市大萱6の片側1車線の県道の丁字路交差点内(近江大橋近く)で、とても悲しい事故が起こっています。
8日午前10時15分頃、52歳の女性が運転する乗用車と62歳の女性が運転する軽乗用車が交差点で衝突。
その弾みで軽乗用車が歩道側に乗り上げて、ちょうど散歩中で信号待ちをしていた園児の列に突っ込んだ。園児13人全員と引率していた保育士3人が病院に搬送され、うち2歳の男児、女児の2人の死亡が確認された。両容疑者を、自動車運転死傷行為処罰法違反(過失運転致傷)容疑で現行犯逮捕した。
その後、大津署が事故車両(軽自動車)に積載されたドライブレコーダーを解析、
恐らく乗用車(52歳女性)が右折する際に、前方の安全確認が不十分で直進していた軽乗用車(62歳女性)に衝突し、弾みで信号待ちをしていた園児(13人)保育士(3人)、計16人に突っ込んだ事故ではないかとの見方をしている。
園児に突っ込んだ軽自動車の運転手によると女性は「右折してきた車を左に避けようとした」と証言しています。
では…
今回の事故に対しての違反とは、果たしてどんな処罰が待っているのでしょうか?
【事故の罪】自動車運転処罰法違反(過失傷害)
自動車運転処罰法には、大きく分けて2つの犯罪類型があります。
- 過失運転致死傷罪
- 危険運転致死傷罪
過失運転致死傷罪とは…
- 交通事故を起こし、被害者が重傷を負ったり死亡したりすると、過失運転致死傷罪を適用される可能性が高くなります。
- 前方の安全確認が不十分、ハンドル操作ミス、脇見運転などで人をはねたり他車に衝突したりした場合などには、過失運転致死傷罪が適用されます。など…。
危険運転致死傷罪とは…
※こちらは、悪質な交通事故犯を適切に処罰する罪なので非常に重いです。
- アルコールや薬物の影響により、「正常な運転ができない」状態で運転をして交通事故を起こすと、危険運転致死傷罪が適用されます。
- 自動車の制御ができないほど著しい速度超過をして交通事故を起こした場合にも、危険運転致死傷罪が適用されます。
- 免許を持たず、自動車の運転を制御できないのに運転をして交通事故を起こすと、危険運転致死傷罪が適用される可能性があります。
- 免許証を未取得のケースだけではなく、免許取消期間中や免許停止期間中に運転した場合にも、適用対象となります。
- 人や車の通行を妨害しようとして、走っている車の直前に割り込んだり、猛スピードで通行中の人や車に接近したりして事故になった場合にも危険運転致死傷罪が適用されます。
- 煽り運転で急に接近したり、歩行者が歩いている歩道に入って人を死傷させた場合などに危険運転致死傷罪が適用されます。
※この危険運転致死傷罪の刑は、被害者がケガをした場合と死亡した場合で異なります。
ケガをした場合
15年以下の懲役刑となります。
死亡した場合
1年以上の有期懲役刑となります。
つまり死亡事故を起こすと、最低1年、長い場合には20年間刑務所に行く事となります。
(※飲酒運転だと加重され最高で30年の懲役刑の可能性も。)
では…今回の事故で考えられる原因は何でしょう?
右折車である乗用車(52歳女性運転)が直進する軽自動車(62歳女性運転)を待たずに(前方車両を距離を確認せずに)右折したのが原因だと考えられる。
出会い頭の事故のように交差点に入らないと前方がよく見えない交差点の事故は多いですが、今回のように前方の車両が明かに確認できるであろう状況だったにもかかわらず右折したという事は、乗用車(52歳女性運転)がスマホなど何かを操作してよそ見をしいたのではないか。
どちらの運転手も大型量販店で買い物を終え帰宅途中だったと。
いつも走る慣れた道・・・!
帰宅を急ぐあまりに・・・。
今回の事故からの教訓・改善点は何でしょうか?
もちろん乗用車が直進車を待たずに右折したことによる事故だと思われるが、それだけではなく軽自動車も危険時にブレーキを踏むという当たり前の動作をせず、ハンドルによる回避をしたことで、歩道側に軽自動車が行ったという事も考えられる。
優先関係・前方不注意、安全確認を怠った乗用車、そして危険な時にブレーキを踏むという当たり前の動作、そして危険予測運転が出来ていなかった軽自動車。
毎日走る同じ道でも いつも同じだと考えてはいけない。
今回の事故で
何の罪もない2歳の子供の大切命を奪ってしまいました。
こんな悲しい事故は、もう絶対に起こらないでほしい。
ハンドルを持つ一人ひとりが、しっかりと記憶に留めて
同じことが二度と起こらない社会になるように今一度運転を見直さなければいけない。